※今日は18禁PCゲームの話です

※ネタバレが全くないわけではない

※真面目です





【更新履歴】
2014/10/1 記事作成




【概要】
――ありがとう。私と出会ってくれて
rinnka
 
発売日:2014年9月26日
シルキーズプラス WASABIより発売
公式サイト





【ストーリー】
大学三年生の夏。

加賀見 真は亡くなった祖父から譲り受けた家に移り住み、かねてから念願だった一人暮らしを始める――はずだった。

祖父の家にやってきた真を出迎えたのは、座敷わらしの少女と自らを鬼と称する女性。

彼女らは鏡に映らず、自分以外の人間の目には移らない不可思議な存在だった。

真は知る。自身が『霊視』という特別な力を持つことと、祖父から受け継いだのは土地と家だけではなかったことを。

鬼を従え、町に彷徨う霊魂を現世から解き放ち、常世へと送ること。

それが代々受け継がれ、祖父から託された加賀見家の『お役目』であった。

あまりに突然すぎて理解が追いつかない真であったが、実際にお役目をはたしていくことで、少しずつ加賀見家当主としての自覚が芽生えていく。

そしてこの小さな町の平和を揺るがす、とある事件に巻き込まれていくのであった。



【構成】
なるほどね。少し特殊。

基本は一本道。
誰のルートに入っても3つの事件を解決するという流れは変わらず、その過程に大きな変化はない。
大きく分岐するのは3つ目の事件が解決してから。それもキャラによっては短い。
3つ目の事件が本作のシナリオの肝なのだけどそこが共通部分なので一番最初に読むシナリオが一番新鮮になり、後になるほどそれが薄れていく。
したがって誰を選んでもそこまで差が出ない作りになっている(物は言いようだけど)

これだけ話を作り込んだら分岐させるのは難しくて整合性重視にもなる。
代わりに二人目以降は既読スキップしている時間が長く、その上スキップ速度がものすごい早い訳じゃないので間延びしてる。 

ちなみに人外ゲーっぽい印象を与えてるけど攻略対象キャラは琴莉、由美、梓、伊予の4人なので注意。
エロシーン自体は全キャラある。



【シナリオ】
シナリオ、萌え、ギャグ、伏線の張り方&回収、エロ、泣きと全方面へのバランス感覚が素晴らしくてきっちり脚本は練られてる。起承転結はもちろん、主人公たちが今なにをしていて、なにが目的で、どれだけ話が進んでいるかが読み進めていてわかるのは、当たり前だけど安心できるよね。
物語の立ち上がりから設定説明のスムーズさ、エロとシナリオの融合など、かなりお手本に近い作り。
全体的に「うーん……」ってシーンが少なく、登場人物が突飛な行動をしたと思いきや直後にちゃんと理由付やフォローが入るあたり細かい配慮もうかがえる。
気になる部分はゼロではないけど、わざわざ取り上げて叩くほどのものでもなく着眼点はそこじゃないのでスルー出来るレベル。
琴莉が優遇されてるけどよほどヒネてない限りは好かれる造形してるのでそんな問題もないでしょう。

基本的にはドタバタホームコメディなのだけど後半は結構重たい。
グロ描写もある。自分はグロ耐性が麻痺しきってるのでどの程度かと聞かれると困る。
主人公が大学生なので恋愛過程も少し大人。あんまり未熟ではないので安定感がある。
相手も年下の高校生、同い年の元カノ、年上の警察のお姉さん、人外ロリババァと多種多様……になればよかったんだけど構成で述べた通りそこまで差はない。

誰を最初に選んでもそれなりに楽しめるシナリオになってる。
なので好みの子を最後に残すよりは最初に消化した方がいい。
でも、ごく個人の感想を言うならば琴莉を最初に攻略するのを推奨。
実際に琴莉を最初に攻略した訳だけど後に他のルートをやって「最初に攻略しといてよかった」という感想を持ったし、コンプした後にいろいろ考えてもそれが一番いい気はした。
と同時に琴莉ルートが終わった時点でこのゲームの7割は消化したと言ってもいい。
由美まで終われば9割。
梓と伊予ルートはほぼオマケ。



【尺とボリューム】
伊予ルートはもうちょい掘り下げて然るべきだったと思う。
琴莉は誰がどう見てもメインヒロインでEDも二種用意されてる優遇っぷり。
由美は琴莉の次に尺が長く、アナザーエンドとして上手くまとめてる。
梓は使ってない、語られてない設定を消化してるものの尺が短い。でも本筋が決まってるこの作品で梓の立ち位置を考えると仕方ないかなという感じ。
そんな中で伊予はあの立ち位置で梓と同じか、それ以下くらいの尺ってはいただけない。物語の始まりや設定を見ても伊予は重要なキャラなわけで、いくらでも過去の話と絡められただろうに。

尺に関しての不満はそこくらいでしょうか。
伊予ルートはともかくとして手抜きと言うよりはやっぱり整合性を重視した印象。
あといくら俺がボリュームにこだわらないとはいえ全体的に見てコスパがやや悪いのは事実。



【エロ】
共通でエロがある作品はあまり好きじゃないんだけど、この作品はよかった。
なんだろう。人外だからセーフ的な。




【統括】A+
ririri

期待値/実際値:80/75

全然触れてないけどCGのクオリティも高いです。

琴莉ルートを最初に作ったはいいものの
「これすごい出来いいけど他のルートがもう動かせなくね!?」
みたいな苦悩は感じた。

評価が難しくて困る。
作ってるところはかっちり作っていて質が高い。
けど構成やルートの作りに問題がないわけではなくて。
でもその各ルートですら短いながらもまとめ方はしっかりしてる。
惜しいっちゃ惜しいとも思うけどメインヒロインのルートが結果として完成度が高くリッチな作りになってるし、なんともなんともですよ。
話の取っつきやすさや全方向へのクオリティの高さは今年の中でも屈指。

まぁ自分は推したい作品ですね。
久々に世界観とキャラに惚れたのでFDは欲しい。
そこで伊予ルートを補完してくれればもう言うことはないし。


 

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