※今日は18禁PCゲームの話です

※ネタバレが全くないわけではない

※真面目です





【更新履歴】
2016/3/26 記事作成




【概要】
――そして二人、暗い秘密を抱えて生きていく
1
発売日:2016年3月25日(DL版)
(パッケージ版は4月28日)
CLOCKUPより発売
公式サイト


一年二ヵ月ぶりのエロゲ。
リハビリがてら手を出してみました。



【ストーリー】
夏休みがはじまる。
進学しても何も変わらなかった。
去年も、今年も、来年もずっとこのまま、何も変わらないのだろう。
灰色の日々。 この鬱屈にせめて理由があればいいのに。
くだらないばかりの毎日は、この感情に、理由も名前も与えてくれない。
だから俺は、自分からこの灰色の世界を変えてやるのだ。
ずっと思い描いていたことを、今こそ実行する。
計画は完璧だ。 あとは、この計画の中心にハメ込むに相応しい女を選ぶだけ――。
誰でもいい。 けれど、つまらない女でないほうがいい。
そう、たとえば……前を歩く、あの長い黒髪の女とか。
白く輝くような夏休みなど要らない。
俺が欲しいのは、女の悲鳴と絶望で黒く塗りつぶされた日々だ。
 
ほんの少しの偶然と勘違いが、深く交わるはずのなかったふたりの人生を交差させる。



【構成】
分岐は少々。
ミドルプライスなのでそう難しい分岐ではくフルコンは楽。



【シナリオ】
euphoria以降というか、評判の良さからeuphoriaをプレイしたユーザー(自分とか)は何かとCLOCKUPのストーリーに勝手に過剰な期待をしてしまう傾向があるような気がするのだけど、まぁやはり今作も抜きゲーです。
キャッチコピーの『そして二人、暗い秘密を抱えて生きていく』や
煽りの『ほんの少しの偶然と勘違いが、深く交わるはずのなかったふたりの人生を交差させる』も
嘘ではないけど、そこが本質ではないよなーと思う。

ただ主人公の中高生特有の中二病的な鬱屈、屈折具合の書き込みや、監禁屈従に対する徹底したこだわりはすごい。
そう簡単に屈しないし、屈したと思っても時が経てばまた少し反抗したり、恐怖が勝っても奥底の精神の部分ではまだまだとか、妙なリアリティを感じさせる。
主人公も救いようがない。けれど基本的にも本質的にも小物で矮小で自意識過剰なよくある中高生といった造形で不思議と懐かしさと親近感がある。この痛々しさとアナザーエンドの爽やかっぷりを見ると青春物の断片が伺える。
ヒロインの作りも記号的ではないにしろ、普通ならもっと早く絶望しそうなところ、ある『一点』がヒロインを支えていてなかなか堕ちはしない。これ、ちょっと視点を変えて見ると結構カッコよかったりする。このあたり屈折した主人公にとって『理想の姿』だったりしてうまく噛みあわせてるなーという感じ。

大筋は清廉潔白ななんの罪のない真面目な良い子が、ひたすら屈折した(しかも別に特殊でもなんでもない。ありふれた屈折)主人公に徹底的にめちゃくちゃにされるだけなので胸糞悪いのが苦手な人は注意。(たぶん本当に苦手な人はまず監禁屈従というジャンルの時点で買わないと思うが)



【エロ】
自分は後戻りできない瞬間というか、そういう絶望が感じ取れる瞬間が好きなのでなかなかよかったです。
そう、しかも「わかってらっしゃる」と思ったのが『一度絶望したらそれで終わり』じゃないのが重視されていたところ。そう簡単には絶望しないし、屈従しないよね。その総体的にねちっこい過程がエロを通してなされるので素晴らしいの一言。
この手の監禁物だと最終的にエロが飛躍して大味に感じることが多いのだけど、これはあまり感じなかったし謎の達成感があったほど。回想モードで言うところの最後から二番目とかね。ああいうのって普通ならギャグに感じてあまり興奮できないタイプなのだけど、これはいけました。
精神的な追い込みがすごいのでそういうのが好きな人にはオススメ。
汚物系もグロも今作は優しめに感じました(※当社比)



【統括】
一周目はメッセージ性あんまりないかなと思ったけれど、二週目は主人公のボイスをONにしてやってみたら結構楽しかったです。(一周目はOFFにしてた)
それどころかエンディングもよくわからん感慨を感じる。
なんだこの作品……。

ものすごい感動だとか何かはない。
ただ、なんだろうね………………みたいな作品。
終わったあとにあらすじとか読み返してみるとちょっとクスッときたりなど、主人公の背景も自分なりに掘り下げてみると面白い。

オススメしがたいし、過剰な期待を持ってプレイするものではないけれど自分は好きです。

 

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